お知らせ

顎関節症について

2021.12.21

目次

こんにちは。川口の歯科医院『医療法人社団 歯友会 赤羽歯科川口診療所』歯科医師の仲里です。

今回は顎関節症についてお話していきたいと思います。

皆さんはお口を開けたり閉じたりする事が難しくなったり、顎が痛くなった経験をお持ちでしょうか?痛みがひどくなると、食事をとることも大変になってしまいます。症状がある場合は硬い物を食べたり、無理に大きくお口を開けたりはしないようにしましょう。痛みがあり、口がスムーズに開けにくくなった場合は歯科医院で受診することをおススメします。

顎関節症って何?

顎は微妙に入り組んだ形をしており、複雑な機能を持っています。ここには筋肉と関節と神経が集中しており、下の顎を支えています。食事をしたり、お話をしたりすることでこれらの機能が連動して動いています。この顎の関節やその周囲が動きにくくなったり痛みが生じてくることを『顎関節症』と言います。

顎が思い通りに動かせない為に、食べ物が噛みにくい。痛みを感じてお口を開けることが出来ない。お口を開けると不快な音がする。さらには症状は広範囲にわたり、肩こりや腕のしびれ、片頭痛、耳や鼻にも不快感を覚えることがあります。

人によっては軽い症状から重い症状まで、個人差が大きいです。

代表的な症状は

・顎関節の運動時痛(動かしたときに痛い)

・顎関節の音(カッコン、コッキンと音がする。砂利を踏むような音がする。)

・開口障害(大きなあくびが出来なかったり、指二本分しかお口があかない)

・顎が疲れる

 

その他の症状

・頭が重たい

・頭が締め付けられるような感じがある

・肩こりや首筋の痛み

顎関節症の原因

顎関節症の原因には色々な事が考えられます。

歯ぎしりや食いしばり等噛み合わせによる癖や、猫背や頬杖等による全身的な姿勢、精神的なストレスなど、様々な理由が考えられます。

  • 急激なストレス(精神的な緊張は、筋肉を緊張させます)
  • 歯ギシリ
  • 何かに熱中したり緊張して強くくいしばる(一日中スポーツをした。冷房が寒くて歯をくいしばった、特別な行事で緊張してくいしばった)
  • 唇や頬の内側をかむ癖がある
  • 頬杖、うつ伏せ寝、不良姿勢(例 : 猫背)
  • 顔面打撲や事故による外傷
  • 入れ歯や歯にかぶせたものが体にあっていない(悪い噛み合わせ)
  • 大口を開けたり、硬いものを噛んだ(アゴの酷使)
  • 左右どちらか一方でばかり噛む癖がある、片側の歯が悪いため反対の歯だけで食べ物を噛む
  • うつ、不安因子がある 、睡眠障害(ストレスで夜よく眠れない)

引用元・口腔外科相談室/日本口腔外科学会

顎関節症の治療

当院では、治療に当たってまず歯を削ったりするわけではなく、スプリント療法(マウスピース)による治療を行います。その他に、開口訓練や習慣や癖を修正する行動療法などを行います。

スプリント療法とは、マウスピースを夜間の睡眠中に使用することで、夜間に無意識に起こる歯ぎしりや食いしばりによって生じる顎関節の負担を軽減させます。痛みが強い場合には鎮痛薬も投与することもあります。

治療開始からだいぶ時間が経っても改善が見られない場合は、専門医へ紹介することもあります。

 

また、ご自宅での食事の際、しばらくは顎関節に負担がかからないように、硬い物やお口を大きく開ける必要のある食べ物は控えることも重要です。

顎関節症以外にもお口の事でお困りのことがあれば、担当医までご相談ください。

監修者情報

院長・歯科医師

原口

慎太郎

平成13年4月 川口診療所 勤務
令和2年10月 川口診療所 院長就任

当院は、安心・丁寧で幅広い診療を心がけることで、地域のみなさんお口を健康だけでなく審美性を含めてトータルでサポートします。
そのため、当院では患者さんとのヒアリングを重視。
患者さん一人一人のご要望をきちんと汲み取ったうえで診療の提案を行っています。歯科治療を通して「噛むことの重要性」「食事の楽しさ」を実感していただくことが、当院の目標です。